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プジョー407Sport3.0

607が販売中止になってから508が販売開始されるまでの間,日本ではプジョーのフラッグシップだった407です。

1007の頁で,プジョーは作りが雑だと書きましたが,流石にこのクラスになると塗装がペリペリと剥がれてしまったりはしません。(笑)

ただ,セダンに対する考え方の違いというか,車そのものに対する考え方の違いというか,日本とフランスは根本的に違うんだな…とは感じます。

日本人がセダンに求めるものは,居住性や乗り心地の良さや静粛性などです。

(一部のスポーツセダンは除く)

…で,この407はどうかと言いますと,静粛性は合格です。

車内は静かそのもので,V6エンジンの音だけが気持~ち良く聞こえてきます。

…が,居住性や乗り心地の良さは,まぁ,落第とまでは言いませんが,あまり考えられていないかな?という感じです。

でっかくて分厚いフロントシートのせいで,車両全長の割にリヤシートの足元はめちゃ広ではありません。(まぁ,標準的ではありますが…)

日本車のように,リヤシートの座面をわざと短くして足元を広く見せることをしていないのは,むしろ潔いです。

足元広々~ではないものの,リヤシートに座るとなんか落ち着くのはシートが良いからです。

プジョーのシートは昔から良くて,フロントシートとリヤシートの座面の硬さを微妙に変えていたりとか,後述するサスの硬さをシートで吸収して乗り心地の良さを演出しています。

長距離乗っても,腰は全く痛くなりませんし,本当疲れません!

優秀です‼

プジョーは世界で唯一,サスペンションを自社で作っているメーカーです。

それだけ拘りがあるということなんですが,これでわざわざ自社で作る意味あるの?と思います。

昔は良く「猫足」などと言われましたが,それは剛性の低いボディと独特のサスペンションの両方があって成り立っていました。

今のプジョーは,ボディ剛性がやたら高いので,サスペンションだけで勝負しないといけない状況になっているんですが,自社で作るほど拘りがある割には…というレベルです。

「猫足」と思って期待大で乗るから余計に思うのかもしれませんが,セダンにしては「硬い」んです。

それでも,昔の505GTIなんかに比べれば,かなりレベルは高いんですが…。

505GTIはただただ硬いっていう足で,段差超える時なんて車が壊れるんじゃないかと思ったほどでしたので…。

まぁ,グレードが「Sport」なので許しましょうか?

電子制御サスペンションは,「SPORT」にすると更に硬くできるんですが,「AUTO」にしといても十分硬いので,スイッチ必要ありません。(爆)

ところで,この車の素晴らしいところはミッションです。

2.2は,207や307などと同じAL4というミッションを使っていて,このミッションはよく壊れます。

壊れると,修理費はバカ高です。

ところが,3.0はトヨタなども使っている日本のアイシンのミッションなんです。

な~んだ日本のミッションか~、と思ったあなた,なめてはいけません!

プジョーがアイシンに細かくリクエストをし,トヨタ車なんかとは全く違う味と設定になっているんです。

例えば,下りでアクセルから足を離すと,トヨタだとシフトアップしてしまってブレーキを踏むことになりますが,この車の場合は,その時のギヤをキープ,もしくはシフトダウンしてくれるんです!

この,キープかシフトダウンかの塩梅が素晴らしいんですよ!

まるで,ミッションがドライバーの気持ちを理解してくれているかのようです。

実際はそんなことはないので,セッティングが絶妙だということですね。

プジョーはアイシンに「スムーズ過ぎるので,もっとシフトショックを感じるように」ともリクエストしたそうですが,シフトショックが大きくて不快ということはありませんのでご安心ください。

このミッションの気持ち良さを味わうだけでも,この車を所有する意味があると思います。

もちろん,ミッション以外はダメという訳ではありませんよ。

グローバル化でどこの車も同じような味付けになってしまった昨今,自国の独特の味付けを守っているプジョーは,ある意味貴重な存在です。

末番5の頃のプジョーを知る身としては,407のこの内装の質感の向上は感動モノです。

昔は大きいプジョーも小さいプジョーと同じ質感のダッシュボードで,プラスチックプラスチックしてたんですけどね。

それはそれで,フランス車らしくて良かったという意見もありますが…。

ちなみに,ドライブコンピューターのディスプレイは,日本での後付けです。

本国では,日本仕様のナビが付いている所にドライブコンピューターのディスプレイがあります。

日本でナビを付けるための苦肉の策とのこと。

今やナビはiPhoneのYahoo!ナビで十分なので,本国仕様ですっきりさせてくれた方が良いんですけどね。

このディスプレイ,写真のように表示のカラーを5色から選べます。

表示の方法も3通りの中から選べます。

なかなか使いやすいドライブコンピューターですよ。

パーキングアシストも付いてますし,クルーズコントロールも付いてます。

オートライトやオートワイパーも付いています。

シートヒーターまで付いてます。

リヤガラスに加えて,リヤの両サイドにもサンシェードが付いてますので,リヤシートの乗員のプライバシーも守れます。

色々と文句言いましたが,良い車ですよ。(爆)

3.0V6エンジンです。

今の車はカバーが付いちゃっててエンジンそのものは見えません。

アルファロメオのV6エンジンも気持ち良いですが,プジョーのこのエンジンもなかなかどうして。

気持ち良さではアルファに負けてませんよ。

ミッションの気持ち良さと合わさって,気持ち良さの二乗です!

2本出しマフラーがさりげなく主張しています。

シフトレバーをDから左に倒すと+と-でマニュアル変速ができるティプトロが付いています。

フォーンというV6サウンドが聞きたくて,わざとシフトダウンしちゃったりします。(爆)


こちらの車、沖縄の方が購入してくださいました。

ご成約まことにありがとうございます。

どうぞ末永く可愛がってやってください。

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