BMW R1200C
BMWのオートバイには,水平対向2気筒エンジン,並列3気筒エンジン,並列4気筒エンジン,シングルエンジンがあります。
シングルエンジンはもともとロータックス製のエンジンですが,今やBMWのエンジンと言っても過言ではないほど,BMWのオートバイに浸透していますね。
これらの中でもBMWっぽさ満点なのは,やはり水平対向2気筒エンジンです。
Rシリーズに搭載されています。
Rシリーズの異端児と言えばR1200Cでしょう。
CはクルーザーのCです。
いわゆるアメリカンタイプのBMWとなります。
カッコ悪いという点でも,異端児と言えます。と言うか,最右翼です。(笑)
見てください,このカッコ悪さ!
なんじゃこのデザインは?と思いませんか?
私も最初はそう思いました。
ところが,だんだんとこの形が好きになっていくのです。
味があると言うか,個性的と言うか,忘れられなくなってしまうのです!
「美人は3日で飽きるが,ブスは3日で慣れる」と言いますが,3日で慣れるのではなく,3日で大好きになるのです。(笑)
3日よりは長くかかるかな?(笑)
でも,一度好きになったら,とことん好きです!
しかも,このバイク,とっても乗りやすくて,快適なんですよ。
上体がほぼ垂直に立つので,風をもろに受ける点はちょっときついですが,ゆっくり走れば問題ありません。
そもそも飛ばしたくならないオートバイですので大丈夫です。
性能的には飛ばせるんですけどね。(笑)
エンジンの位置を見れば分かるように,横に張り出す水平対向エンジンですが,バンク角は十分深いです。
テレレバーのフロントサスはとっても優秀で,ブレーキング時のノーズダイブ(フロントがググーッと沈む現象)がありません。
なんと,バンク中にブレーキをかけてもバイクが起き上がろうとしません。
つまり,コーナーでバンクしながらブレーキをかけることができるのです。
これは凄いことなんですよ!
普通は,ブラインドコーナーだと,コーナー手前の直線で十分減速して,コーナーリング中はじっと我慢して,出口の先が見えたらアクセルを開けて加速する…という曲がり方をします。
ところが,テレレバーのバイクの場合,オーバースピードと思えるスピードでコーナーに突っ込んで,本当にオーバースピードだったらブレーキかけて減速すれば良いのです。
オーバースピードじゃなかったらそのままハイスピードで曲がれます。
なので,他のバイクはまずついてくることができません。
もしついてこようとしたら危険です。
普通のバイクは,コーナリング中にブレーキかけたらバイクが起き上がってしまうので,曲がれずに真っ直ぐ走り出しますので,大抵は反対車線に飛び出して反対車線のガードレールや壁に激突します。
反対車線を対向車が走って来ていたら,正面衝突になってしまいますよね。
BMWのテレレバーのバイクとツーリングに行く時は,ついていこうなどとは思わず,自分のペースで走ってください。
もしくは,BMWには後ろを走ってもらいましょう。
くれぐれも命を大切に!
さて,「ダサカッコ良い」ではモトグッチのカリフォルニアをダサカッコ良いバイクとして紹介していますが,このR1200Cも相当ダサカッコ良いですよね。
この「カッコ悪さのカッコ良さ」を分かる人は少ないと見えて,このバイクは超不人気で,中古市場では数がもの凄く少ないです。
程度が良くてお手頃価格の車両を見つけたら,即買いですよ!
Rシリーズでは,新車の時はそこそこ人気があったのに,中古になったら不人気で相場がガタガタなバイクもあります。
それは,R1100RSです。
なんとなく,首が長く見えますね。
下取りや買取りが値段つかなくて,庭先にカバーかけて置きっぱなしのRS,結構あちらこちらにありますね。
もったいないです。
これがRTだとカウルのバランスが良くカッコ良いですし,ツアラーですので快適性もバッチリで,人気なんです。
こんな感じです。
RTはエンジンヘッド以外フルカバードです。
ステレオが付いているので,ラジオのアンテナも付きます。
この世代のBMWでは一番長距離が快適です。
そして,ツアラーなのにスポーツ走行もこなします。
なので,RSの存在意義がなくなっちゃったんですね。
実は,R1100RSは,RS(レーンシュポルト)の名の通り,スポーティーで面白いバイクなんですけど,RTがオールマイティ過ぎるんですね。
まぁ,買う時に売る時のことを考える人は少ないですので,仕方ありません。
潔く諦めましょう。(笑)
この一つ前の世代のR100RSは,今でも超人気車です。(逆にR100RTは超不人気車です。)(ー ー;)
「オープンカーの魅力」でも紹介していますが,走っていれば雨にも濡れない,冬でも夏用のグラブで十分,エンジンの熱で足元もポッカポカのバイクです。
でっかいカウルのおかげですが,夏は乗れません。暑くて気を失いますので…。(爆)
フルサイズのパニアを付けていると,立ちごけ程度ならパニアとエンジンガードに傷が付くだけで済みます。
エンジンガード付けていないとエンジンのヘッドに傷が付いちゃいますのでご注意を!
立ちごけならまだ良いですが,本格的にこけてエンジンのヘッドを割っちゃうと大変なことになってしまいます。(-_-;)
さて,BMWのオートバイの優秀さを,少しは分かっていただけたでしょうか?
実際に乗ってみないと,本当の感動は伝わらないと思いますが…。
真面目なBMWの中にあって,異端児と言えるR1200C,是非一度所有してみてください。
(BMWはR1200Cも真面目に造っているんだと思いますが…。)(笑)
うーん,やっぱりカッコ悪い!(笑)
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