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キャデラック・セビル

今や,セビルという名前はなくなってSTSっていう車名になってしまいましたが,以前はセビルが車名で,STSはグレード名でした。

セビル・ツーリング・セダンがSTS,セビル・ラグジュアリー・セダンがSLSでした。

STSという車名になってからは,まるでヨーロッパ車のような乗り味になってしまって,CTSもそうですが,アメリカ車を「アメ車」と呼んでいたころの威厳も個性もなくなってしまいました。

古くからのアメ車乗りとしては寂しい限りです。

実は,私はキャデラックはブロアムとフリートウッドエレガンスは乗ってたんですが,セビルは中途半端な気がして乗ったことなかったんですよ。

フリートウッドエレガンスは,アメリカではデ・ビルという車名でフリートウッドエレガンスはグレード名だったんですが,悪魔を連想してしまうっていうことで,日本ではフリートウッドエレガンスという車名で販売しました。

フリートウッドエレガンスです。

全長5,250mm×全幅1,860mmの大きさでFFなんですよね。

今でこそ大型車のFFは珍しくないですが,当時は日本ではFFは小型車専用という印象でした。

アメリカでは早くから,効率の良いFFが導入されていたんですね。

FFなので,リヤシートの足元こんなに広いです。

フロントは当然のベンチシートにコラムシフト(いわゆるベンコラ)ですので,乗車定員は6名になります。

サイドブレーキは足踏式で,解除はオートです。

シフトをDに入れると,ガチャンと解除されます。

これって意味あるのかなぁ?と思いますが,便利なのでオッケーです。(笑)


こちらはブロアムです。

ブロアムはFRのフルサイズセダンです。

写真だと分かりにくいですが,FFのフリートウッドエレガンスよりも一回り大きいサイズです。

全長5,725mm×全幅1,990mmで,5700ccのV8OHVエンジン積んでます。

乗り心地はやっぱりフルサイズセダンに軍配が上がります。

基本的にはホイールベースが長い方が乗り心地は良いんですよね。

迫力も全然違いますよ。



セビルに話を戻しましょう。

セビルが中途半端なんて言うと怒られるかも知れませんが,アメ車がダウンサイジングしていた頃を知っている身としては,そうなんですよ。

特に,上述のフルサイズセダンに乗っちゃうと,セビルはやけにちっちゃく見えるんですね。

このセビルです。

セビルとしては3代目になります。

形は大好きです!

特にリヤのほぼ直角に立ったガラスは,アメ車っぽさ120%です!

デジタルメーターのダッシュ周りも,涙が出るほど好きです!(笑)

ブルーのデジタルメーターはGMの特徴ですね。(フォードはグリーン)

ちっちゃいと言っても,全長4,845mm×全幅1,800mmですので,日本車と比べれば大きい方なのですが,クラウンと変わらないこのサイズでは,いかんせん迫力に欠けるってもんですよ。

しかも,オイルショックの影響で,4100ccV8のOHVエンジンがパワーなくて遅い遅い!

流石にエンジンは後に4500cc→最終では4900ccに変更されましたが,イメージっていうのは恐いもので,半端なキャデという悪名を晴らすことはできなかったんです。


で,次の型に期待大な訳ですが,GMさん,やってくれましたよ!

こんな素敵なセビルになりました。

AK34です。

この辺から,かなりヨーロッパ車を意識していることは確かですが,カッコ良いから許しましょう!(笑)

サイズは全長5,190mm×全幅1,890mmという堂々としたもの!

エンジンも,デビュー当時は前の型の最終の4900ccOHVのキャリーオーバーでしたが,後に,ノーススターという4600ccのDOHC32バルブV8エンジンを積むのです!

この型は今でも人気ありますね。



更に次の型のAK54になります。

このセビル,何が凄いって,キャデラックとしては初めて,日本仕様車を出したんです!

右ハンドルでウインカーレバーまで右に付いてるんです!

それだけでなく,バンパーを縮めて全長を5mに収めて…血の滲むような努力をして日本人にも乗ってもらおうとしたのです!

…はっきり言います。

余計なことしてくれるなよ!(怒)

フォードと同じで,日本人の外車観を全く分かっちゃおらん!(怒)(怒)

外車,特にキャデラックに乗ろうという人が何を求めていると思ってるんですかぁ?

特別感ですよ!

他の車とは違うという優越感ですよ!

そのために高い外車を,キャデを買うんですよ!

右ハンドルの必要はありませんし,サイズを無理やり縮める必要もありません!

しかも,キャデを買うような人は他にも外車を複数台所有している場合がほとんどで,ハンドルが左だろうが右だろうが他の車は全てウインカーレバーが左に付いているのです!

キャデだけいきなり右に付いてたら,運転しにくくて仕方ないんですよ!

分かってないですねぇ。(怒)(怒)(怒)

更に,ペダルレイアウトを日本人の体型に合わせたとのことなんですが,これがどうにもこうにも不自然で,ただ単に脚が短いでしょうからペダルを手前にしときましたっていう,運転しずらいことこの上ないセッティングで,おまけにディスプレイ類が日本語表記(しかもカタカナ)と日本人を舐めてるとしか思えない仕様なのです。

更に更に,右ハンドルには,売りのはずのノーススターシステムやマグナステアが付いていません。

アメリカの人種差別は黒人に対してのものがクローズアップされることが多いですが,日本人に対しても,やっぱり人種差別があると思います。(-_-;)

COVID19でアジア人差別が問題となっていることからも分かります。

日本人はYellow Monkey だと思われているんですよね。(笑)

…という訳で,せっかく頑張ってくださったところ大変恐縮なのですが,日本で本気で車を売るつもりがあるのなら,もっと日本人の心を分かった上で日本仕様車を造ってくださいよ。

だからアメ車は売れなくなっちゃったんですよ。(「アメ車はなぜ売れなくなったのか?」もご覧ください。)

エキサイトしてしまいました。(^^;)


もう6年前のことなので時効ということで告白しちゃいます!(笑)

私,まさかこんなに酷くはないだろうという希望的観測のもと,右ハンドルを買っちゃったんですよ。(-_-;)

正真正銘の右ハンドルです。(笑)

いやぁ,良い勉強になりました。

しかも,ヤフオクで見ないで買ったら大失敗!

傷と凹みが酷くて,ほぼ全塗装に近い補修となりました。(泣)

内装は清掃に丸二日かかりましたよ!(私は清掃のプロです。)

「極上美車,目立つ傷や凹みなし,掘り出し物,早い者勝ち」という商品説明と綺麗に写っている写真を信じた私が馬鹿でした。(号泣)(笑)

大きめの写真で綺麗に写っていたんですもん…。(-_-;)

評価もそんなに悪くなかったんですもん…。(-_-;)

バッテリーも,正規のサイズではない,小さなバッテリーが間に合わせ的についてました。(-_-;)(バッテリーはリヤシートの座面の下にあります。)

今でもヤフオクで結構車売っている神奈川県横浜市港北区の出品者です。

営業妨害だと訴えられても嫌なのでIDは公表しませんが,良い人のフリをした悪い人っているんですよね。(激怒)

クレーム付けると急に態度や言葉遣いが変わって,ヤクザのようになる人,いるんですよ~。

1万円スタートとか,気をつけてくださいね。

1万円スタートということは,最終的にいくらまで値が上がっても,1万円の価値しかない車ということらしいですので…。(-_-;)(「ヤフオクでの車の購入について」もご覧ください。)

…という訳で,初めて所有したセビルはちょっと苦い思い出ですが,やっぱアメ車は良いなぁ!と思う乗り味は健在でした。

大雑把な造りも健在でしたよ。(笑)

アメ車はほんと最高です!



AK54を開発中は色んな案があって,2代目のリヤのデザインを取り入れたモックも造られていたんです。

このリヤデザインだったら,アメリカ以外では売れなかったでしょうね。(私は好きですけど…。)

結果的にはAK34と区別がつかない人がいるくらい同じ流れのデザインになって,正解だったかもしれません。



キャデラックとリンカーンは,アメリカ車の中でも特別な存在であり続けて欲しいです。

ユーコンにキャデラックのマーク付けただけのエスカレードとか,造らないで欲しいですよね。

昔は,GMの中でもキャデだけは特別で,GMの他のブランドとは一線を画していました。

エンジンもキャデラックは全てV8でした。

ところが,キャデラック・シマロン(シボレー・キャバリエの姉妹車)が出た頃からなんでもありになってしまって,V6や直4のエンジン積んじゃってましたし,その後のキャデラック・カテラはなんとオペル・オメガのバッジエンジニアリングだったんです。

しかも,サスセッティングをアメリカ人好みにソフトにしたもんですから,ふわふわした乗り心地のドイツ車という変な車になってしまいました。

(変な車好きな私は,実は当時欲しかったんですが…。)(笑)

GMにはせっかく,ビュイック,シボレー,ポンティアック,オールズモービルと,各ディビジョンがあるのですから,キャデラックの客層を広げることを考えずに,高級路線を守って欲しいです。

その辺の迷走で,GMも経営が傾いちゃったのかも知れませんね。

時々,キャデラックを略して「キャディー」と言う人がいますが,ゴルフのキャディーと一緒になっちゃいますので,「キャデ」と言いましょう!(笑)

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